山の知識をなんも知らない頃、富士山へ登った時、綿のシャツとジーンズで登りました。
そのときめちゃくちゃツライ経験をしました。
とにかく寒くって凍えました。もうね、山登りを楽しむ余裕なんてのはなくとにかく早く帰りたかったw
今でこそ10年のアウトドアショップ店員を経験し、色々な登山をしてきたので「山登りに綿はNG!」というのは当たり前ですが、大学生時代はそんなことは知りませんでした。
今日は全身コットンで山登りをするとどうなるのか?実際にの失敗経験もあわせて書いていこうと思いますーー!
ちなみにあの失敗談があってからは富士山には快適に登っていますw
目次
なぜ山登りで綿はいけないのか?
結論から言えば、登山に綿(コットン)はNGです。
綿は濡れると乾くのが遅く体が冷えてしまうからです。
濡れるとなぜいけないのか?ウェアが濡れている状態で皮膚に触れていると、身体から急激に熱を奪ってしまいます。この状況を気化熱っていいます。
あれはまさに体についている水(お湯)が気体に変化する(乾く)過程で熱を体から奪っている状態です。
山登りでも同じこと。濡れたウェアをきたままで気温の低い場所、または風なんかに吹かれると体から大量に熱を奪い、身体が冷えてしまいます。
このことは気温の低い冬だけでなく夏場にもおこりうること。濡れたウェアで風に吹かれると急激に体は冷えて低体温症になったりします。
低体温症とは?
人間は、カラダの中心部の温度が35.0℃以下になると、意識や判断力の低下、循環機能の低下をきたす低体温症と判断されます。
低体温症は山岳事故や水難事故などで耳にすることがある、命にかかわる症状です。
カンポフルライフより
綿は肌触りが良く丈夫。通気性があって吸水性もあるので日常生活にはかかせない素材ですが、山登りに関してはNG。
濡れてしまうと、とにかく乾くのが遅いです。洗濯しててもコットンのジーンズだけなかなか乾かないですよね?
山登りではこれは命取りです。濡れたウェアを着ているのは山登りではリスクでしかありません。
綿のトレーナーとジーンズで富士登山をした結果・・
その時に着ていったのが、何を思ったのか、、綿のTシャツと綿のスゥエット。そして綿のジーンズ。
これで富士登山です。今思えば、ゾッとします・・・。
とにかく寒かった。
富士山は夏場でも山頂付近は冬の気温。そして風もビュービュー。
歩いていると汗をかくんですが、その汗がかわかず着ているものがぬれていきます。歩いているとまだマシですが休憩で止まったりすると身体中が冷たくて寒い。そこに風なども吹いてきて凍える寒さに。
Tシャツもジーンズも汗でほんのり濡れていたからか、この上に何を羽織っても暖かくならないんです。寒いまま。
このときに1番下に着る物は絶対に濡らしてはいけないということを身体で感じました。
ベースレイヤーが大切っていうのはこういうこと。
疲れていたんでしょうね。
そこから早朝になって山頂へ向かって歩き始めます。気温はグッと下がります。
ジーンズは硬くて歩きにくい。少しずつ登っていきご来光を拝みました。
太陽の暖かさが身にしみました。
#なぜ山頂で牛乳?
とにかく体の冷えと疲労感で苦くしんどい富士登山となりました。
今思えば、ここで雨なんか降ってきたらほんまヤバかったですね。一歩間違えれば命取りです。
山登りには化学繊維とかメリノウールを!
綿は吸水性があって丈夫。天然素材で着心地もいいのですが、こと山登りに関しては向かない素材です。
それは一度濡れると乾くのに時間がかかるから。
濡れたウェアを着ているとそこから体の熱を奪い続けます。
だから山登りでは乾くのが早い素材を着ることが大切。
ポリエステルを主体とした化学繊維ももちろん汗で濡れますが乾くスピードがまるで違います。速乾です。
山では速乾性のウェアを着るようにしましょうね。
気温が低いときや気温差の激しいときはメリノウールがオススメです。
こちらも参考に・・
【まとめ】山登りでは綿のアイテムは必ず避けよう
はい。もう一度言います。
山登りで綿はNGです。
ツライ失敗をしたからこそほんとに言えます。先にも後にもあれほどシンドイ登山はありませんでした。ほんと服装ひとつで見える景色が変わってきますw
山のウェアは少し高いけどそれだけのお仕事をしてくれます。ときに命にも関わってきます。ほんと必要経費です。
やっぱり服装は大切。みなさんステキな山登りライフを送ってくださいね。